2008-04-30

ノルウェーの食事

ノルウェーの食事について書いてみる。新鮮な海の幸が豊富で、たら(Torsk)やサーモン(Laks)、にしん(Sild)や海老(Reke)などが美味しい。チーズ(Ost)の種類も豊富である。外食はビックリするほど値段が高いので、平日は朝自炊し、昼と夕のどちらかを学内のレストランで取ることが多い。学内のレストランですら一皿42〜52kr(840〜1040円)する。一皿といっても大きなお皿の中にメインと主食・副菜が一緒に入っているので、食事は一皿で足りバランスも取れている。主食はジャガイモが多いが、米やパスタなども選べる。一昨日食べたのはミートボール(牛肉)とジャガイモを蒸かしたの、さらにキャベツをホワイトソースで煮込んだものである。食堂のお兄さんが典型的なノルウェー料理だと紹介してくれた。こちらの食事を続けていると太りそうな気がしてきたので、最近帰宅してからSognsvannの湖のまわりを歩いて一周している。ノルウェーの人々は日本人に比べて大食のように思う。たくさん食べて運動する。夕方になると湖のまわりを真っ赤な顔をして走っている人をよく見かける。

昨夜また火災報知器が鳴った。21時ごろ夕飯の準備中で、チャーハンを作っているところだった。炒め終えてあとは味付けのみという段階で作業を中断し、泣く泣くフライパンを食卓の上において8階から1階まで降りる。1階でたむろしていると(重装備の)消防士が来たが、どうやら何かの煙に反応しただけらしい。キッチンに戻ると同廊下の友人達一同がキッチンに集まっていた(部屋の中に居てもうるさいしね)。チャーハンが少し減っているのに気がつく。不思議に思って尋ねると、どうやらチン・ホァは自分で作り食べ忘れたと勘違いして、少し食べてしまったようだ。味付けがまだだったのですぐに気がついたらしい(笑)。その場に居た皆で大笑いした。本物の中国人が間違うくらい見た目は完璧だったということかな?(^^)

2008-04-28

火災警報

昨晩また火災警報が鳴った。深夜2時ごろだったので眠いのを無理に起きて8階から1階まで階段で降りる。1階まで降りるとすぐに鳴り止んだ。火災報知器の誤作動はもうこれで3回目。もし本当の火事だったらえらいことなので、警報が鳴る度に下に降りている。私の様に1階まで降りる人は稀で、ほとんどの人は警報が鳴っても部屋に居て、鳴り止むのを待っている。火災警報の意味ないんですけど。1階まで降りるのに階段を使わず、エレベーターで降りてくる人までいる。もし本当の火災だったら閉じ込められて危険だが、警報をはなから信用していない証拠だ。私の廊下でも下まで降りたのはノルウェー人のLineだけだ。危機感を覚える。

午後から代数・代数幾何セミナー。ノルウェー語での講演で辛かった。前半はまだ板書(というかプロジェクター)が英語だったので、なんとかついていけたが、後半は完全にノルウェー語になり、置いていかれたので他の論文を眺めたりしていた。私は過去に外国人研究者がいるのに日本語で講演したことが何回かあったが、板書はなるべく英語でするようにしてきた。これからはなるべく英語で講演しよう。セミナー後Laudal先生に始めてお会いできて感激した。

2008-04-27

雨の日曜

せっかくの日曜だが雨。朝から細かい雨が降り、霧がかかって窓の外が真っ白である。キッチンで朝食を取っているとMillicentから聖書(新約聖書)をもらった。Norway語と英語の両方で書かれている。お返しに日本から持ってきた扇(浅草で購入)をあげたら喜んでもらえた。歌麿画で本を読んでいる女性の画が描かれている。女性の髪型に興味を持っていた。お昼にMillicentとBernard達と一緒にご近所のエチオピア人の家族を訪ねた。私たち以外にもたくさんの来客(およそ20人はいたろうか?)がいた。何かのお祭りらしい。エチオピア料理をふるまってもらった。ナンのような生地にカレーや肉じゃがのような料理を上に乗せて食べる。フォークやナイフを使わずに手を使って食べるのが難しかった。美味しく頂いた。
今日は日曜なので夕食は同廊下の友人達が一同に会する予定だ。802号室にチン・ホァが越してきたのでその歓迎会になると思う。

2008-04-26

久しぶりの日本語

大学には出ず、宿舎で研究の一日。夕方からは高橋さん達オスロ大学の日本人学生の方と会食。来る前は日本人は皆無だろうと想像していたが、オスロ大学の学生やこちらで勤めている方々で日本人が結構いるらしい。高橋さんとはT-bane(地下鉄)の車内で偶然お会いした。来てまだ10日目くらいでまだ心細い時期に、日本語が聞こえて来たので思わず嬉しくなり、声をかけたら知り合いになることができた。KringsjaのKIWI(スーパーマーケット)前で待ち合わせをし、食料を購入したのち鈴木さんの廊下のキッチンにお邪魔した。コロッケ、鮭のホイル焼き、ノルウェジアンパスタ(^^)を調理した。久しぶりの日本語会話に話も弾み、楽しい一時を過ごした。

2008-04-25

やっと...

社会保障番号の代わりとしてD-number(dummy number)を申請してからちょうど3週間になる。銀行の話ではおよそ2週間でLikningskontorから郵便でメールが届くという話だったので、この頃毎日の様に宿舎のメールボックスをチェックしていたが、いっこうに届く気配がない。Likningskontorに電話で照会した所、申請した銀行に聞いてみてくれと言われた。早速学内の銀行に出向くと、なんと既にD-numberが届いているという。???。とにかくこれで待ちに待った口座が開設できる。銀行より郵便局の口座が便利との情報を得たので、せっかく取ってもらった番号を郵便局の口座開設に使用できるか銀行のスタッフに聞いてみたらこれはただの番号なので問題ないという。しかしなぜ我々より郵便局を?と少し気を悪くしていた。社会保障番号のコピーを手に郵便局に向かうと、これは口座開設に使用できないと断られる。理由は番号が手書きで書かれている上に、Likningskontorからの書類の正本(original)でないことだった。Likningskontorからの正本を用意した後、さらに1週間かかるという。とても待っていられないので、銀行で口座を開くことにした。必要な書類にサインをして、パスポートや写真を提出しやっとこれで銀行の顧客になった。Research Councilからもらった小切手を出来立ての口座に振り込んだが、大学内の支店は現金を扱っていないので依然として手元に現金が無い状況は変わらない。銀行のカードが手元に届くまでに10日から2週間かかるというし、近々Majorstuenまで行って現金を下ろして来なければなるまい。

2008-04-24

散髪

長くなってきたので散髪に行った。海外で散髪に行くのはこれが2回目。前回はイギリスで変な髪型に切られショックだったので、今回は床屋で使う英単語を周囲に聞いて回ったりしていたが、結局わからず。ヘアーカタログを見せてもらって、中から気に入ったものを選択すれば良いというアドバイスを採用した。学内に美容院があったので研究所に出る前に寄ってみる。予約無しでも、あっさり受け付けてもらえた。10分も待つとかなり太った女性美容師さんが来て、すぐカット台に通された。「どのくらい切りますか?」と問われ、2〜3cmと答える。すかさずヘアカタログを要求したが、持ってきてもらったのを見てびっくり!なんだかすんごいおしゃれさんばっかりなんですけど。オダギ○ジョーみたいな髪型の人もいる。もうちょっと普通の無いの?って思ったが、写真の中から適当なのを選んで、「サイドをこの位の長さに切ってください」と頼んだ。髪を洗うか問われ、散髪後に首や背中がチクチクするのも嫌だし洗うことにしたら、いきなりシャンプー台に通された。え?カット前に洗うの?洗髪後カットが始まったがどうもこちらの英語が通じている様子ではなく、会話がかみ合わない。私の不安をよそに男前な女性美容師さんは思い切りよく髪の毛を切っていく。そんなに切ったら髪の毛立って大変だと思って慌てたが、もう後の祭り。サイドに比べトップが短すぎ落ち武者のような髪型になってきた(笑)。「変じゃないですか?」って聞いたらこのくらいが丁度いいと逆に説得されてしまった。案の定カットの後の洗髪は無く、髪の毛をドライヤーで吹き飛ばしたのみ。マリモみたいな髪型に涙ぐみつつ、少しでも格好良いマリモになろうとジェルをつけてもらう(涙)。最後に清算。学内だから安いだろうと思っていたらシャンプーとカットだけで380kr(約7,600円)もした!ジェルと一緒でトータル584kr(約11,680円)!!かなり痛い出費だ。あとから学食のお兄さんにどこの床屋に行ったのか訊ねられ、下の(学内の)床屋に行ったと答えると、しかめっ面をされて「高かっただろう。町の床屋に行けば2400円くらいで切ってもらえるぞ」と教えてくれた。情報が無いばかりに損をした。今頃美容師さん同士で「今日の日本人は上客だった」とか言いながら、臨時収入で酒でも飲みに行っているかもしれない(泣)。もうトコヤシバラクイカナイ(ToT)。

2008-04-23

初講演

今日はこちらのセミナーで発表。参加者はRanestad先生、Kleppe先生などの先生が4〜5人とあとは学生さんで総勢11人。Beamerを使ってスライドを準備し、パソコンをプロジェクターにつないで発表した(英語に集中できるという理由で)。1時間の講演だったが、話してみたら45分で終わってしまった。英語の講演は時間調整が難しい。それでも質問もいくつか出たし、Kleppe先生からコメントも頂いた。私の取り組む問題にも関心を持って頂けたと思う。スライドのコピーを講演前に配り、私のひどい英語が聞き取れなくても、それを読めばわかるように準備した。セミナーでPiene先生にお会いした。論文の投稿の関係で何度かメールをやりとりしたことがあったが会うのは初めて。たぶんもう一回位は発表の機会があるだろう。今回の反省点をふまえ、次回は成功するように持っていこう。

2008-04-22

Sailing

Giuffrida先生と一緒にRanestad先生のクルーザーでセーリングに連れて行って頂いた。4時半頃に研究所を出た。二人の先生が出る直前までHankel平面について熱い議論を交わし熱中していたので一瞬セーリングは無いかと思った。スーパーでちょっと買い物をして、7時くらいに港に着いた。クルーザーの船内にはキッチンやトイレ、ベッドまである。9人までは乗船できるが5人くらいまでが快適らしい。モーターを使って港を抜け出ると、今度は帆を広げる。私は船の操作はまったくわからないので、二人にまかせっきりで申し訳無かった。先生方二人は手慣れたものでテキパキと作業し、あっという間に帆を広げた。今度は風の力を利用してどんどん沖へ出る。風の方向を読みながら舵をとり、帆の位置の微妙な調整をすると船は軽快に進んで行く。日本ではなかなか得がたい経験だ。オスロー湾内は風も穏やかで波もほとんどないために、船に酔うことはなかった。ある程度まで沖合いに出たら、夕食の準備を始める。来る前にスーパーで購入した材料は新鮮なエビを茹でたもの、アボガド、それに薩摩上げだ。エビはそのまま食べても美味しかったが、殻を剥いてパンの上にのせ、上にマヨネーズを塗って食べた。Giuffridaさんに「Hiro。船の上で一番大事な役割は何か知っているか?」と聞かれたので、「わかりません」と答えると、「パンを切る係だ」と言って笑いながらパンを次々に切ってくださった。船室へ入る扉に「The CAPTAIN's word is law」と書かれた金のプレートが貼ってあった。Ranestadさんは「だからうちの妻はこの船に乗りたがらないんだ」なんて冗談を言っていた(笑)。私が「誰がキャプテンですか?」と質問すると「それが大きな問題なんだ」なんていって笑いが起こった。そうこうするうちに随分沖合いに出たので、帆の位置を逆にして今度は港に向かう。風が収まってしまいなかなか船が進まない。9時くらいなのにあたりはまだまだ明るくて、ゆったりとした時間が流れた。キッチンで湯をわかしコーヒーを頂いた。海の上でもコーヒーが飲めるなんて最高の贅沢である。1時間くらいのんびりしながら風の勢いが戻るのを待ったが日も暮れかかって来たので諦めて、モーターを使う。エンジンをかけると二人は帆をたたみ始める。広げるのよりも随分大変である。私は舵をまかされ港に向かって船は進む。あたりが暗くなってきた途端、急激に気温が下がってきた。船内からコートを取ってきて着た。20分もすると船も港に戻り、陸地に立った途端ほっとした。最後は船をロープで岸につなぎ、帆にビニールをかけるのをなんとか手伝った。

2008-04-19

Sognsvann

私が来てからずっと天気が悪かったがここ数日は天気も良く、ようやくこちらも暖かくなってきた。私の宿舎はKringsjaというところにあるが、歩いて数分くらいのところにSognsvannという森がある。オスロー大学の日本人留学生から湖が綺麗だから一度行ってみると良いとのすすめもあり、今日は昼ご飯の後にちょっと散歩に出かけた。土曜日の昼下がりとあって、地元の方達が家族や友人と一緒に来ていた。ジョギングをしたり、バーベキューをしたりそれぞれの時間を過ごす市民の憩いの場といった様子で、京都ならば鴨川周辺といった感じか?湖は解け始めてはいるものの、まだ大部分は氷で覆われていた。かなり大きな湖で周囲をグルッと一回りしてみたが、ちょうど1時間かかった。あと数週間もすれば、氷も解け木々も緑に満ちあふれ、目を楽しませてくれるだろう。

2008-04-16

オスロ大学の図書館

今日は気分を変えて中央図書館で研究してみた。数学科の建物からすぐのところにあるこの建物はキャンパスの中で一番美しい建物だったので前から一度行ってみようと思っていた。アーベル賞授賞式に関連する講演もこの図書館で行われるらしい。中にはカフェなども備えている。正面玄関を入ると吹き抜けになっていて、自然光をなるべく多く取り入れる構造になっている。