2008-06-29

国立美術館

オスロは一国の首都としては小さな都市である。見どころも限られているので観光は滞在中いつでも可能との考えから今までほとんど何処にも出かけていなかった。滞在期間の約半分が経過したので、少しは観光地らしいところにも出かけてみることにした。
まずは国立美術館。11時の開館と同時くらいに入場した。日曜日ということもあってそれほど混雑もしていなかった。収蔵品で得に有名なのがムンクの「叫び」。ノルウェーをというか北欧を代表する画家なので、彼の作品の扱いは特別で専用の展示室があった。こちらに来る少し前に神戸でムンク展があったので予習に行ったが、そこで見た作品も数点展示されていた。とかく暗いイメージのある彼の作品だが、彼の晩年の作品には明るい色彩のものも多い(例えばオスロ大学の講堂の中の壁画とか)。死や不安に苦しみながらも作品を作り続け、闇から光に移っていった彼の精神の強さが作品にも表れていて、見る度に感心する。ムンク以外にもノルウェーの画家の作品が数多く展示されている。その他にもヨーロッパの有名画家の作品がその辺にゴロゴロしていているがなんと入場料は無料。私はどちらかといえば、そういう有名画家の作品よりもノルウェーの自然や風景を描いた作品の方が気に入った。それらはこの前出かけたノールフィヨルドの雄大な自然やカヤックで旅したオスロの海などを思い起こさせ、見ていて楽しかった。観光地にはつき物の日本人ツアー客の一団にも遭遇したが、年齢層が若干高い気がした。北欧はシニアに人気なのだろうか?それとも物価が高いからある程度経済的に余裕のある世代しかツアーに参加しない?私が気に入った作品で立ち止まっているといつも何故かあるアジア系の女の子と偶然一緒になった。顔立ちからして日本人では無いだろうと思ったが自信は無かった。出口で再び一緒になり、写真を取ってあげたついでに少し話したら台湾の子だった。イギリスで観光業に関する研究(?)を行っているポスドクとのこと。夏のオスロは人口のほとんどが観光客では無いかと思うくらい他所からの人が多い。

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